建築業界最高峰の資格だけに、取得するのに膨大な時間と労力を要します。
資格学校に通うことが出来れば一番近道なのかもしれませんが、
家庭環境や金銭面で難しい方も中にはいらっしゃいますよね。
(学費って本当に高いんですよね・・・)
この記事では具体的にどれくらい大変な試験なのかイメージ出来るよう説明していきます。
早速ですが、次のように考えた方も多いのではないでしょうか。
・一級建築士試験の合格率って低くない?
・何時間勉強すればいいの?
・学科と製図ってどっちが大変?
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
・公表されている合格率=難易度ではない
・学科試験は一般的に700時間の勉強で合格ラインとされている
・学科試験を突破した先に待つ製図試験という本当の関門
この記事を書いている僕は、二級建築士 ⇒ 一級建築士の順に取得しましたが、それぞれ学科で一度、不合格となっています(笑)
はい、あまり勉強は得意ではないタイプでした。結局、それぞれ2年目は資格学校へ通いましたが、学科試験に関して言えば独学でも十分戦える試験だと感じています。(説得力無し)
中には数年かかってやっと取得出来た!なんて方もいれば、数年かけたのに諦めた方もよく耳にします。
これだけ聞くと難しいように聞こえますが、実際は普通に努力した人が普通に合格する試験です。
その理由を解説していきます。
公表されている合格率=難易度ではない
試験元で公表している試験データを見ると、学科で合格率が例年約18%、製図で40%、総合で12%程度となっています。
まず第一の関門である学科試験で多くの受験生はふるいにかけられるのです。
しかし、ここを突破出来るのは特別頭が良いからではありません。多くは普通の人だと思います。
100人いて18人が学科を突破しますが、100人中しっかり勉強してきた人が25人、なんとなく勉強した人が40人、ほぼやってない人が35人くらいの内訳ではないでしょうか。 ※あしこめ調べ
この25人に入ることが出来れば合格率は7割にもなります。
それは難しいことではありません。独学でも参考書や過去問を何周もすれば狙えます。
相対試験ですが、ライバルは他の受験者ではなく、いかに誘惑に負けずに机に向き合えるかだと思います。
学科試験は一般的に700時間の勉強で合格ラインとされている
これは僕が資格学校に通っている時に聞いた話です。
700時間の根拠として、例えば7月の学科試験に向けて前年の12月から勉強を始めたとします。
週6日は3時間、週1日(休日)は5時間勉強するとちょうど700時間程になります。
当時の僕は現場だったこともあり週1休みが普通でした。本当にキツかったです。
完全週休2日で勉強する時間が確保しやすい方であれば問題ないでしょう。
中にはこれを聞いて「毎日最低3時間勉強するのか」「遊ぶ時間ないな」と思う方もいると思いますが、考えてみて下さい。
人生100年時代と言われている内のたった1年、正確には製図を含めても10ヶ月程頑張れば人生が変わります。
この人生が変わるというのは、昇給する、昇格する、より良い会社に転職する、などといった結果が待っています。
実際に僕は転職し、以前よりも収入と休日が増えました。
確かに受験期間中は本当にしんどいですが、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということわざにもある通り、今となっては当時の苦労など覚えていません。翌年には忘れると思います。
学科試験を突破した先に待つ製図試験という本当の関門
学科試験を終えた2ヶ月半後には設計製図の試験が待っています。
製図は資格学校へ通われることを推奨します。
独学でも不可能ではないと思いますが、僕の周りでは1人しか知りません。
製図試験はテクニック的な部分が多いので独学では難しいと言えます。
改めて製図試験の合格率を確認してみましょう。
合格率は例年40%前後です。一見高いように感じますが、学科試験という最初の関門を突破してきた人達に加え、前年、前々年(※)に製図試験で不合格になった人達も同じ試験を受けることになります。
(※令和2年の建築士法改正により免除期間が3年から5年に延長になりましたので、学科合格後5年間の内、最大で3回まで試験を受けることが出来ます)
つまり学科試験を受けたばかりの人達よりも製図の準備をしてきているのです。
その中での40%ですから簡単ではありません。
ですが資格学校に通えばこの辺の差は最終的にほぼ無くなります。安心して下さい。
資格学校に通うことのメリットとして、
・ライバルでもあり戦友でもある他の受講生と情報交換が出来る(自分の実力を把握する)
・時間配分の徹底(本当に重要)、本番と類似課題に取り組める可能性がある。
・嫌でも勉強する環境を作れる。
逆にデメリットは言うまでもなく、学費がかかる。ですよね。
通い始めればこれ以外にも様々なメリットがありますのでオススメします。
資格学校での様子は別の記事で紹介したいと思います。
まとめ
今回は実体験から試験の難易度をお伝えしてきました。
先にも言った通り、「普通に努力した人が普通に合格する試験」であることには変わりありません。
今後、建築士法改正により試験内容も難化していくのではと予想しています。
国も建築業界の人材不足を解消したいと考えてのことですから、急に合格率が変わるようなことはないでしょう。
本記事が少しでも参考になれば幸いです。
まだまだお伝えしたい内容があるのでまた別の記事にしたいと思っています。
頑張りましょう!